ご無沙汰しております、商品企画担当イシカワです。
以前のエントリー『ウィルコム商品企画担当イシカワの「先行開発モデルを作る」』ではケータイっぽくない端末についての商品企画、『ウィルコム商品企画担当イシカワの「プロダクトデザインが商品化されるまで」』では商品化までのプロセスなどについて紹介してきました。
本日は、意外なところで使われているPHSをいくつかご紹介したいと思います。PHSは最近、電話機ではないものに内蔵されるような使われかたが増えてきました。電話機やスマートフォンのように皆さんが想像するような普通の"電話機"とはまた違う形のPHSについて触れたいと思います。
まず、一番想像しやすい例としては、たとえば、このような例です。
自動販売機です。丸印の位置にPHSが接続されています。
以前にもヤマダが「夏だ!ガッテンだ!おサイフケータイ(ウィルコムICサービス)にモバイルSuicaだ!」のエントリーで紹介していましたね。これは、東京・虎ノ門にあるWILLCOM本社のオフィス内に設置されている自動販売機の写真です。
「おつりの取り忘れにご注意ください」が3つも貼ってあります(笑)
PHS部分を拡大すると・・・
この自動販売機に写真のようにPHSが接続されていて、ジュースの在庫状況やつり銭情報などがPHSのデータ通信を使って自動販売機の管理センターに通知されます。
この情報を活用すると、自動販売機の巡回サービスマンのかたは巡回頻度を低減することや、あらかじめ在庫不足のジュースの銘柄を分かったうえで追加商品を自動販売機まで補充に持って行くことも可能になりますので、業務効率が大変上がります。
次に、PC(パソコン)に搭載されている事例をご紹介いたします。
搭載されているPCは、富士通のCLEARSURE(クリアシュア)対応モデルです。
セキュリティPC
(USBで接続されているのは、WILLCOM CORE 3Gの
データ通信カードです。PHSではありません。)
PHSのモジュールはどこに組み込まれているかというと、このような感じです。PCの裏側なんですね。
セキュリティPCモジュールが内蔵
PHSのモジュールを取り外してみると、こんな感じです。
セキュリティのためのモジュールと500円玉
PC内蔵向けのインターフェースを備えたモジュールになっています。この大きさの中に、PHSの無線技術が集約されています。
ちなみに、赤丸の部分はアンテナ端子です。PC内部に実装されたアンテナがここに接続されます。
では、これはどのように使われるかというと、まず、インターネットやEメールをする用途では使いません。PCを紛失したときに、PHSの通信を使い遠隔操作でPC内部のHD(ハードディスク)データを消去したり、操作できないようにロックするために使います。
さらに、消去/ロックしたことをきちんと報告してくれる機能も持っております。
ちなみに、ロックするとPCの画面表示が下の写真のようになり、電源オフ以外の操作が一切できません。
ロック実行画面
PCの紛失や盗難は、個人情報流出や、企業の情報漏えいにつながる可能性があります。このサービスはそういったリスクを抑えるための商品として、今後関心が高まっていくと思われます。
ちなみに、もちろん、PCの電源のオン/オフに関わらず、PHSは待ち受け状態になってます。無線機が小型で、小電力のPHSだからこそ、組み込みが実現できた商品です。
次に、もうひとつ隠れたPHSの使われかたを紹介します。
さて、なんのボタンでしょう?
これは、WILLCOM本社のエレベータ内のボタンですが、エレベータが止まってしまったときなど、緊急時に外部の保安センターに電話をかけるためのボタンです。この通話を行うための回線にもPHSが使われているのです。
こんな装置が取り付けられています。
なんだかよくわからない物体ですが、エレベーター内での緊急時にも、音質がクリアで、かつ、災害に強いPHSが選ばれている、ということです。
いかがでしたか?今回紹介したのは、まさに"ケータイ電話っぽくないPHS"ですが、実はこっそり、みなさまの身近な生活シーンにPHSが存在しているのです。
例えば、今回紹介した自動販売機の例などは、一般的にM2M(Machine-to-Machine)と呼ばれるもので、機械と機械の間で人を通さずに通信を行い、必要に応じて最適なコントロールをしていくというものです。
日本人の多くが、ケータイを持っていて、ケータイ市場は飽和しているように思うかもしれませんが、まだまだこれらのM2Mは拡大していくと考えています。
小型、小電力、高音質、通話もデータ通信も可能なウィルコムのPHSが、このようなM2Mを通して活用されていくのも、もうひとつの未来だと考えているので、これからもウィルコムにご期待ください!



